自社御神輿の製作 平成15年

神輿をつくる大工さん(地元ニュース記事より)2010.7.8号

祭りの象徴でもある「神輿(みこし)」には木組、彫刻、装飾、塗装など多くの美技が集結しています。
川口市在住の栗田昭一さんと弟の昭二さんは建設業を営む大工でありながら地元町会の神輿をゼロから作り上げました。
「神輿を作ることは家を作ることと大差ない」と柔らかな口調で語る栗田さん。
しかしその製作工程からは、宮大工にも引けを取らない精巧な技と地道な研究の跡が伺えます。

約6年前(当時)に完成したという神輿は、ケヤキの木肌が美しくシンプルながらも重厚な佇まいで、狛犬ではなく麒麟が神域を守っているのが特徴です。
各地の神輿を調査し、先代の親方が残してくれた昭和初期の貴重な製図を参考にしながら図面を引き丁寧に製作されました。
神輿鑑賞のポイントは、その土地ならではの特徴を楽しむことにありますが、やはり一番は「担ぐこと」だそうです。

お神輿の特徴

台輪2.3尺 延長根 唐様三手先 斗は全てで480個になります。
神輿は、芯柱のクサビを抜くと台輪・高欄・御堂・枡組・屋根・添え柱・芯柱に分かれます。
壊れても、部位毎に修理しやすいのが特徴です。

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